似非家族

それから、俺は必死に働いた。

働いて働いて……




そして……忘れる。




過去のことも、あの奇妙な家族のことも……。

家族なんていらない。

同情なんてまっぴらゴメンだ。

そんなもんはいらない。

俺が……




俺が欲しいのは……




「刈谷、お疲れ。もう上がって良いよ。」

「あぁ、お疲れ様です。」


店長に声をかけられ、軽く頭を下げる。


「それから、コレ。」


そう言って差し出されたのは、自販機の缶ジュース3本だった。


「あの子たちと飲みな。」

「良いんですか……?」

「これからもしっかり働いてくれるなら。あと、遅刻もしないこと。」

「あー、ありがとうございます。」


なんだか釘を刺されたような気がするが……まぁ、良いか。

それにしてもアイツらの分まで……なんだか悪い気がする。

でも……




喜ぶだろうな……。