「今日、二手に分かれて船に乗るだろう？で私は重傷者の傷の手当をする為に最初の船に乗らなくてはならない。だから沖田君がもし喀血した時どうすればいいか教えておこうと思って・・・。」








松本先生はそう言うとニコッと笑った。








「そうですか・・・。」







「まずはこの薬。コレは咳を楽にする事ができるから喀血しなくても咳が酷かったら飲ましてあげて。もし、喀血したら背中をゆっくり摩ってあげて。それで沖田君に何か声を掛けてあげて。安心するから。背中の撫で方はこんな感じ」









松本先生はそう言って私の背中を撫でた。








「いい？」






「はい。わかりました。」







「後もう１こ、何があっても明日香さんは動揺しちゃだめだよ。それにつられて回りも動揺しちゃうから。頑張って平常心を保ってね？」









真剣な目をして私の事をみた。



「はい、わかりました。」




私がそう言うと松本先生は「よしっ」と言ってその場から離れた。