「…で、どこ行くの?」


「へっ!?」



いきなり頭上から声がし、私は思わずサイレンのような大声を出してしまった



「相変わらず大きい声だね」


「…アハハ」



私のバカ!!また恥かいたよ!!



でも…宮尾君は嫌そうな表情1つ見せずに笑顔だった



いつもなら周りから嫌な目で見られるのに…



やっぱり宮尾君って優しいなぁ…



「あっ!!…ごめんね、どこいくか決めてなかった」



ただあの場所に居たくなくて、何も考えずに出て来てしまった私…



そんな私に宮尾君は…



「じゃあ、俺の行きつけの場所に行こう!!」


「えっ!?みっ、宮尾君!!」



私の手を握りしめて走り出した




ミルクティー色に染まった細い髪が走る度に揺れる



私の前には天使の背中があって



何だか宮尾君となら飛んでいけるんじゃないかって思ってしまった




…我ながら本当にバカなことを考えてしまったよ




だけどこの一瞬さえ私は幸せに感じれるんだ






















「…ここって屋上??」



そして私が連れて来られた場所とは



屋上だった