この世界で君を愛す

どんどん雪を積み重ねて押し固めた山の真ん中に穴を掘った。



「できた!」



ちょっと不格好なかまくらの完成に みんな手を叩いて喜んだ。


もちろん 僕も喜んだ。


実は僕もかまくらを作ったのは初めてだったから。



「中に入ってもいい?」


拓也君がかまくらの中に入り 続いて僕達も交代で入った。


「ちょっと…暖かいような気が…しないでもないね。」


微妙なコメントを述べた後 かまくらの中でお茶を飲んだりお菓子を食べたり…拓也君より大人達のほうが楽しんでるんじゃないか…というくらい みんな童心に返っていた。




そのうち 未知は僕達に背を向けて何かをせっせと作り始めた。


何してるんだろう…?