この世界で君を愛す

バンッ!!!


すごい勢いで店のドアが開いた。


入ってきたのは 思った通り渉のお姉さんだった。


他にお客さんはいなかったので すぐに私達に気付き 笑顔を見せた。



「未知さん!会いたかった!思ってたよりも元気そうで良かったわー!」

お姉さんは私の手を握りしめて言った。


「お姉さん ご無沙汰してました。今日は来てもらっちゃって…なんか すみません。」


「何言ってるのよ!未知さんのためならいつだって力になるわよ!」



正木君がお姉さんをなだめるように言った。

「まあ とりあえず座ってください。」


「あっ そうね。私ったら興奮しちゃって…。」


お姉さんは顔を赤くすると 私の向かい側に座った。


そして咳ばらいを一つ。


「話は正木君からちょっと聞いたけど…詳しく教えてくれる?」


「…はい。」



私は正木君にした話を もう一度話した。