それからの毎日 私は何もせずに過ごした。
過ごした…という言葉は当てはまらないほどに ただ無気力の固まりだった。
小さな石ころのような私を置いてきぼりにして 時間だけが過ぎていった。
廊下を歩く足音が聞こえると 渉じゃないか…と思い 玄関の扉をじっと見つめることもあった。
もちろん…食べ物は喉を通らず 夜は暗闇の中でじっとしていた。
悲しかった。
怖かった。
この部屋から いつか渉の面影が消えていくのが辛かった。
テーブルの上に 渉のタバコと灰皿がそのまま置いてあるのを見て 私は恐る恐る手を伸ばした。
慣れない手つきでタバコに火をつける。
その途端 肺が拒絶反応をおこして 私は激しくむせた。
渉はおいしそうに吸ってたのに…。
タバコは嫌いだけど タバコを吸う渉の姿は好きだった。
大きい手。
ちょっとだけ眉間にシワを寄せて 何かを考えているような横顔。
そんな渉を 私はいつも…こっそり見つめていたんだよ。
過ごした…という言葉は当てはまらないほどに ただ無気力の固まりだった。
小さな石ころのような私を置いてきぼりにして 時間だけが過ぎていった。
廊下を歩く足音が聞こえると 渉じゃないか…と思い 玄関の扉をじっと見つめることもあった。
もちろん…食べ物は喉を通らず 夜は暗闇の中でじっとしていた。
悲しかった。
怖かった。
この部屋から いつか渉の面影が消えていくのが辛かった。
テーブルの上に 渉のタバコと灰皿がそのまま置いてあるのを見て 私は恐る恐る手を伸ばした。
慣れない手つきでタバコに火をつける。
その途端 肺が拒絶反応をおこして 私は激しくむせた。
渉はおいしそうに吸ってたのに…。
タバコは嫌いだけど タバコを吸う渉の姿は好きだった。
大きい手。
ちょっとだけ眉間にシワを寄せて 何かを考えているような横顔。
そんな渉を 私はいつも…こっそり見つめていたんだよ。

