真奈美さんはその封筒をテーブルの上に並べて置いた。
「阿部真奈美様」
「阿部拓也様」
それぞれの封筒には そう宛名が書いてあった。
「初めて主人から手紙が来たのは 拓也の二歳の誕生日でした。それから毎年届くんです。多分亡くなる前に書いた手紙を誰かに託していたんでしょうね。」
「毎年…。」
「ええ。でも去年までは私と拓也二人に宛てた手紙が一通だけ届いていたんですが 今年は別々だったから…あれ?と思ったら これが最後だと書いてあって…。」
何故最後なんだろう。
旦那さんの命がもたなかったからか。
僕には何故今年で最後なのかがわからなかった。
「主人が誰に手紙を託していたのか…それはいまだにわからないんです。でも 毎年ちゃんと送ってくれて…本当に感謝しきれないくらいなんですよ。」
そう言って 真奈美さんは手紙の字を愛おしそうにそっと撫でた。
「阿部真奈美様」
「阿部拓也様」
それぞれの封筒には そう宛名が書いてあった。
「初めて主人から手紙が来たのは 拓也の二歳の誕生日でした。それから毎年届くんです。多分亡くなる前に書いた手紙を誰かに託していたんでしょうね。」
「毎年…。」
「ええ。でも去年までは私と拓也二人に宛てた手紙が一通だけ届いていたんですが 今年は別々だったから…あれ?と思ったら これが最後だと書いてあって…。」
何故最後なんだろう。
旦那さんの命がもたなかったからか。
僕には何故今年で最後なのかがわからなかった。
「主人が誰に手紙を託していたのか…それはいまだにわからないんです。でも 毎年ちゃんと送ってくれて…本当に感謝しきれないくらいなんですよ。」
そう言って 真奈美さんは手紙の字を愛おしそうにそっと撫でた。

