この世界で君を愛す

未知の怒りをなんとか解いた僕は 未知の髪についたシャンプーの泡を流した。


あらわになた未知の白いうなじを見ても さっき言ったようにムラムラはしなかった。


未知に魅力を感じないわけじゃない。


なんというか…この行為に儀式めいたものを感じていたのだ。


お互いの体を綺麗にしていくことが…とても神聖なことのように思えた。




一連の儀式が終わると 僕達は二人で浴槽に入った。


小さい浴槽はぎゅうぎゅうで お湯がザバーっと溢れ出た。


それでも僕達はなんとか向かい合って入り 目が合うと未知は「えへっ」と笑った。




今までの緊張が解けたような 柔らかい笑顔だった。