車から降りると 外はうだるような暑さだった。


いたる所から蝉の鳴く声が聞こえ「今は夏だよ」と主張していた。


「げっ!暑い…」


あまりの暑さにちょっと元気をなくした私と渉に 正木君が高笑いをした。


「あっはっは!二人とも情けないですねぇ。夏は暑くてナンボですよ!」


その後ろから阿部さんがハンカチで額を押さえながら言った。


「本当…。この暑さはすごいですね。ハア…。」


すると正木君はコロッと態度を変えた。


「だっ大丈夫ですか!?熱射病にでもなったら大変だ!くそーこの太陽め!」


正木君のすごい変わり身の早さに私達はポカンと口を開けた。


そんな私達にしびれを切らした拓也君が言った。


「みんな早く行こうよー!」


「あっ。そうだね。じゃあ早速ひまわり畑に突入だ!」


「わーい!」


1番元気な拓也君を先頭に 私達はひまわりのカーペットの中へ入って行った。