母は相変わらず父に向かって『アンタみたいにノンキになりたい』と言っている。
もしかして母は、誰よりも全て知っていて、今まで通りに接しているんじゃないか?
母の入院で、母に対して急に優しくなった父とは、まるで反対。
夫婦。
子供心に[何で別れないのか?]と思い続けて、今でもそう思っている夫婦。
きっと、わからない何かが、あるのかな?
入院に備え12日は、必要なモノを買いに父を乗せて近くのお店に出掛ける。
ふと振り返ると、みぞおちの辺りを抑えて歩く父の姿。
お箸や前あきのシャツ等を選んで、一言。
「お前、今日、誕生日だろ?」
「ケーキ、買ってくか?」
ケーキ屋さんのケースの中を覗く。
あまりたくさんは食べられそうにない。小さめのプチシューが乗ったケーキ。
「コレならアイツ(母)も食べられる。」
主役は、置いてけぼりだけど、まぁ、いっか。
家に帰ると、ほどなくして戻った姉も、手にケーキ。
『やだ。かぶってるぅ』
母は、ケーキはいらないと言い張る。
自分が作ったお団子を食べるから、いらない。
誰も自分が作ったものを食べないで、何故買って来た新しいケーキを食べるのかと、凄い勢いで怒っていた。
おとーちゃんが、食べたじゃないの。多分…もう忘れてるね。。


