☆花咲く頃に.。.:*・°


実家に、交付された証明書を置きに寄ると、鍵が開いたまま、誰もいない。

トイレや別棟を覗いても、誰もいない。


何かあった?


歩道を眺めていたら、父が道端を歩いているのを見つけた。


日に照らされた肌が黄色い。まるで今日交付された証明書みたいな肌の色だ。


母の行き先を訪ねると、夏に骨折した後のリハビリで病院に行ったと言う。


『保険証が無いっ』

朝に一悶着あったらしい。

「昨日、手続きで保険証必要だからって、持たせたべ?」


すっかり忘れていた母。

私も昨日、母が通院している病院には保険証を提出済みだと、母自身から聞いた。

「じゃあ、保険証は持ってくからね」

聞いてないのか、忘れたのかは定かではない。


そんな話を父としながら、帰りがけに『ちょっと待て』と呼び止められる。

父が手にしていたのは、鉄分入りのベビーチーズだ。

鉄分が数値30に届かない事を知っている父がくれた。

鉄分足りないのは、あんまり気にしなくていいんだって、お医者さんが言ってたよ?