総司が人を真剣で斬ったのは、これが初めてであった。

彼はこの日生まれて初めて、己の手を血で穢したのだ。

「そうだ…これが殺し合いだ…そして…」

月明かりの下、近藤は刀を納める。

「我々新撰組が、避けては通れぬ宿命だ…」