『…えっと佐野三月です』 千歳が大学に入学して、少したったころ。『俺の親友だ~』とかなんとか言って連れてきたのが、三月だった。 三月は思えばその頃から、身なりはきっちりしてて、そこらへんに転がっているあたしたち佐藤家みたいなグラウンドに転がる石ころタイプとは、違っていた。(また石に例えるなら、用務員のおじさんが溝に落とすなって怒るくらいの石だ。)なんていうんだろう。オーラ? 今までそんなもん感じたことのないあたしには当然それが何か分からなかった。