その時いきなり鉄門が開く音がした。
そして向こうから足を踏み込んだのは
五十嵐先輩。

来てくれたのがすごく嬉しかった。

心臓が破裂しそうに
ばくばくと飛び始める。

「あ、あの…き、来てくださってありがとうございます!!」

頭を下げ先輩に挨拶をする。

「で、話って?」

伏せた顔を上げ五十嵐先輩の目をちゃんと
見つめた。

気持ちを伝えるんだからちゃんと目を見て話したい。

「わ、私せ、先輩のことが」

「......」

「..せ、先輩のことが...す、好きです!」

この一言を言うその数秒が
数十年みたいに感じられた。

心臓はまだまだこの状況を持ち切れないと
言ってるようさっきよりも早く弾み始める。