「おまえ…」
「お、おはようございます」

「き、昨日はさ」
「昨日のことは大丈夫です！」

「は？！」

「大丈夫です」

昨日最後まで五十嵐先輩は来てくれなかったけど
急に用事が出来たのかも知らないし
それに声をかけてくれただけでも十分に嬉しかった。

「大丈夫ですからき、今日の放課後」

「……」

「もしよかったらお、屋上に来てもらえませんか」

ドキドキしすぎてよくでても来ないこの声を必死に絞り出した。

うつむいた顔を上げて彼と目を向き合う
勇気はまだない。

だけど

だけど

「話があるんです!」

この思いを

この気持ちを

あなたに伝えたい。