天然ガール

「道畑大丈夫か?!!」
心配そうに声を掛ける男子

「全然大丈夫!!!それよりもどうしたんですか!??」


「どうしたんですかって…お前がちゃんと練習してるか見に来たんだよ。」


「わざわざ仕事をほっぽってまであたしの事を――」


あぁ…何か勘違いしてる…

ま、いっか…


「なぁ、千里…俺と賭けしよっか??」


「何をですか??」

「千里がこれから毎日真面目に歌の練習して音楽祭で優勝したら千里の願いを1つだけ聞いてやるよ。」


「ほ本当ですか?!!」
目をキラキラさせる千里

「あぁ、だから真面目に練習しろよ??俺、千里の歌…みんなに聞かせてやりたいんだ…な??」


自分で言うのも何だが気持ちわりぃ!!!

こんな事普段だったら絶対言わねぇし!!!

だが、千里は本気にしたらしく

「死ぬ気で練習して絶対に優勝します!!待ってて下さいね!!」

「あぁ、じゃぁ俺は仕事に戻るから頑張れよ??」

頭を撫でながら微笑むと嬉しそうに頷いた…
帰りぎわ坂口さんにありがとうございます!!と頭を下げられ

あの子も大変だなぁと共感してしまった…

「会長!これって何処だっけ!??」


「確かステージ裏だったはずだ…」


音楽祭まで
後5日


(会長!!)
(……)
(おぃってば!!)
(………)
(…シカトすんじゃねぇ!!!)
(グハッ!!!ゆ唯!??てめぇ…!!)
(ふんっ。鼻の下伸ばしてないで仕事しろ!!この変態エロ会長!!) (な!!伸ばしてねぇ!!)

だが、実際は千里の事で頭がいっぱいだったらしい… by紫苑