ヴァンパイア†KISS~孤高の花

『バイオレットローズ』


その3拍子の切ない曲は3人の想いを刻んでいくかのように。

孤独と、それ故に愛しい者への想いをそのメロディーに溢れさせていた。

ルシアは、ミステリアスな兄の瞳を吸いこまれるように見つめていた。

だが、ルシアにはその瞳の奥底まで入り込むことはできない。

生まれてこのかた、兄の真実の想いに触れたことはない。

ルシアにはそう思えてならなかった。



わたくしを愛してくださっているのは、きっと………




お兄様と、ヴァイオラだけ…………。





ワルツに揺れながら、ルシアは溢れる想いを言葉にした。






「この世で一番愛しいお兄様。……わたくしは、お兄様のキスが欲しい」