【短編】彼のため[続編2追加]

「ただいま〜」


「おかえり、美沙。秋くん、テストの順位よかったんだって?」


なんで、お母さんからそんなんでるの?


私は、首を傾げた。


「姉さん、俺が言ったんだよ。」


一個下の弟の太地(たいじ)だ。


「先生たち、めっちゃ喜んでたっしょ。」


「あぁ。半端ねぇよ。どうしちゃったわけ。」


太地は、おもしろそうに聞いてきた。


「『私にできることならなんでも言うこと聞いてあげる。』って、言ったら。こうなったのよ。」


なんで、家族に....



「あら。美沙は、秋くんに愛されてるわね。それで、秋くんはなにを美沙に頼んだの?」


「家に泊まってって....」


「あらぁ。そうなの?美沙、早く秋くんとこ言ったら?お父さんには、うまく誤魔化すから。」


お母さんが率先するだなんて....


「じゃあ。準備したら、秋ん家行くから。」


私は、自分の部屋に行きすぐに秋な電話した。


[もしもし、美沙?]


「今から、秋ん家行くね。」


私は、それだけ言うと電話を切った。


すぐに準備した。


持って行くものは、服とメイク道具ぐらいだったのですぐに準備は終わった。