秋との帰り道。


「美沙、覚えてる?」


「えっ?」


「『私にできることならなんでも言うこと聞いてあげる。』って、やつ。」


「うん。秋、すごいがんばったよね。」


どうしよう。


なにするんだろう。


「美沙と一晩中一緒にいて愛し合いたい。」


えっ?


顔が熱くなった。


なんか、秋も顔が赤い。


そういえば、つきあって1年経つけど....


お泊まりってなかったかも。


「親に聞いてみるね。」


「さすがに今日は無理だよな。」


「じゃあ、家に着いたら聞いてみる。」


秋ががんばった分のご褒美なんだろうけど....


このためにがんばってたのかって思うと残念。


「じゃあ、わかったら、電話するね。」


秋と私の家の前で別れた。