【短編】彼のため[続編2追加]

「必要か....
俺は、潰すだけなんだな。」


俺は、誰にも聞こえないように下を向きながら、呟いた。


「潰す?」


俺は、ビックリして上を向くと進藤さんが不思議そうに俺を見ていた。


「美沙の事だよ。
留学だって、俺と一緒にいたいからとか、俺を理由にしてやめそうだったんだよ。」


「佐藤くん。
潰したんじゃないよ。
美沙ちゃんは、佐藤くんとの将来しか見えなくなったんだよ。
留学よりも佐藤くんとの将来を望んだんだよ。」


進藤さんの言いたいことは、わかる。


「わかってるよ。
けど、俺が、可能性を潰すって事だろ?」


「わかってないよ。」


進藤さん、なんか怒ってる?


「えっ?」


「可能性を潰すって、なに?
美沙ちゃんは、自分でそうしたいのに悪いの?
考えが変わったら、ダメなの?
本当に留学したかったら、佐藤くんがいたからって、美沙ちゃんは迷わないよ。」


俺は、美沙の気持ちをわかってなかったのか?


俺が理由じゃなかった?


もうあの頃には、留学する気持ちが薄れてたのか?


ごめんな。


気づいてやれなくて。


けどさ....