【短編】彼のため[続編2追加]

太地からメールが来た。


【さく、今夜、俺が行くから。】


私の名前、咲良。


太地だけがさくと呼ぶ。


ちょっと特別。


今夜くるんだ。


私の家は、両親が共働きで夜も居ないことが多い。


特に平日よりも土日に。


いろんな事情によりこうなったらしい。


私は、詳しくは聞かなかった。


だから、太地の家に行ったり、太地が家にきたりは、いつもの事。



【じゃあ、待ってるね。】


それしか、言えない。


彼女じゃないから。


本当は、なんか料理を作って待っていたいけど。


迷惑かもしれない。


だから、どうして、いいかわからない。