「そんなぁ~」


「さぁ、覚悟しろ!誘拐犯!」


 和音パパがうなる。


 そして…一陣の風が吹いた!


「!!」


 その暴風はあまりに強すぎて、自分たちの視界すら封じた。


 しっかり、足につけてないと飛ばされしまいそうだ。


 とりあえず、礼音と珠々ちゃんを抱っこしている、友梨ママを守らねば。


 しかし、どうして突然風が…?


「和…音…さん?」


 驚いたことに、風は和音パパから、吹いていた。


 彼を中心に螺旋状に吹き荒れる風。


 そして…。


「フッ!!」


 和音さんが、気合を入れた瞬間、風が一瞬にしてやんだ。


 そして…そこから現れたのは…。


 黄金のオーラーをまとい、髪の毛やら眉毛を金色に染め上げた、戦士…。


 穏やかな心と静かな怒りを併せ持つ、伝説の戦士…。それこそ…。


「スーパーサイ●ヤ人…?」


 実くんがそんな言葉を口にした。


 ………っていいのかよ!!


 大問題だろう!!


「あぁ、和音先輩にはサ●ヤ人の血が流れていますので…。」


 嘘をつくな~!!!