教室に戻ると懐かしい景色
少し来なかっただけなのに
初めて来た場所みたいに感じた
それでも不思議と
自分の席は覚えてる
席について後ろを向く
そこには
にっこり笑うサクの顔
なんだかすごく安心した
「おはよ アオ」
「おはよ
…サクなんか…可愛くなった」
どこか変わった?
…違う…
「ぷっ なにそれ
ほめても何も出ないよ」
ああ
女の子らしくなったんだ
ふとした瞬間
すごく女の子を感じる
「…うまくいったんでしょ
あの野球部の人と」
サクは目を丸くして驚いた
「なんで…」
「親友だもん」
「…親友ねぇ…」
なんだかくすぐったい響きに
あたし達は笑い合った
