今日から市別試合の練習で、
まさか俺が選ばれるとは思ってなくてすげぇ驚いた。
メンバー表の中には『真田 龍太郎』という文字が。
すげぇ楽しみで、これが毎週続くのかと思うと、楽しみでたまんねぇ。


次の日の朝、玄関を空けると謙太郎。

「行くか」

「おぉ」




北橋にあるスポーツ会場に集合。
そこには『城南高校』と書かれた鞄。
龍太郎…だ。


龍太郎は見た目は最後の夏と変わってなくて、
性格は中学のときと変わってなかった。




やっぱり龍太郎の家は龍太郎が継ぐ事になっていて、
龍太郎は最後の野球だと思い込んでいる。

なぁ龍太郎。
もったいねぇよ。
その実力、努力、替われるんなら替わりてぇよ。
お前は…絶対続けたほうがいい。
推薦だって来たんだろ?
頭のいいお前なら………今からでも間に合うからさ…。
だから…頑張れよ。
「お前なら大丈夫だから…。お前は続けろよ」
そぅいつも通り言えないのは、
俺が弱いからだと思うから。
俺は逃げるんだ。



試合には…勝ちたいからさ……。



俺は毎週市別練習の出よう。
俺もだけど………龍太郎に思い出をあげよう。