途端に涙を流す琉雨…。
春輝はいつだって優しくてすごく頼りになる存在
そして
兄のような存在で時には弟のような存在…
またはただの幼なじみ
琉雨が俺のことについて友達にそう言っていたのを聞いたことがある…。
だからその日から決めてたんだ…。
琉雨が俺を兄と思ってるなら兄でいて
琉雨を妹として見よう
そして琉雨が俺を弟と思うときは
琉雨を姉として見よう…
幼なじみとしてなら良い幼なじみで居よう…と。
じゃないと気持ちのコントロールが出来なくなっちまう…。
俺の気持ちを琉雨に押し付けるようなことはしたくない。
俺が気持ちを伝えることで気まずくなるんなら
今の関係が崩れるくらいなら
何も言わないで偽りの自分を演じてる方がずっと良い。
今だって必死に自分の気持ちを抑えてるんだ…。
そして俺は涙を流し続ける琉雨を包み込むように優しく抱きしめて
『泣きたいだけ…泣けよ。』
ぎこちない口ぶりでそう言って…
『俺が全部受け止めてやっから。』
と言った…。
俺の言葉を聞いた琉雨は思いっきり声を上げて泣き出した…
俺はそんな琉雨をただずっと抱きしめていた…


