特別編†チョコレートとキミ†春輝 side


青に変わった途端

走って琉雨の家に向かった…。

琉雨に会いたい

琉雨を慰めたい…。

そんな自己満な想いのままにただただ走った…。

琉雨の家に着くとインターホンも押さずに

ドアを開けて中に入る

見慣れた景色が視界いっぱいに広がる…。

そして玄関で靴を脱ぎまっすぐに琉雨の部屋に行く…

琉雨の部屋の前に着いた俺は軽く深呼吸をして

ドアノブをゆっくりひねって開けた…。

「春輝?」

眉間に小さくシワを作って俺に目を向ける琉雨…

琉雨は自分の部屋の床にペタンと座り込んでいた…

琉雨の部屋に俺が勝手に入ることなんて

珍しくもないから驚いたりはしてない…

そんな琉雨に少しショックを受けてしまう…。

だってさ…

俺だって男だよ?

なのに女の部屋に男の俺が入ってきてんのに

琉雨は何も感じない…。

オトコとして見てないんだって

改めて実感させられてるみたいで結構キズつく…。

それでも

『瑠雨…』

冷静にそう愛しいキミの名前を呼んで

琉雨に近づいていく…

そして床にペタンと座り込んで俺を見上げてる

琉雨の前で膝を曲げると頭を撫でた…