すると、意地悪な笑みをうかべる。 「………よーく聞けよ?」 「う、うん」 私を抱きしめる。 変わらない、私たちの香りがまざる。 耳元で、爽の声。 「……俺は、愛しかいらねーし、欲しくない。愛しか見えないから、安心しろ」 その少し照れたような声が、言葉が、嬉しくて。 私の目から、涙があふれた。