「ええよ」
床に置かれた丸テーブルを使って、始めた。
――――――――――――
「………わかりません」
「……………………」
「……(無言の圧力…!!)わ、わからないとまずいですか」
「十分時間あげてんのに、なんで1問もできへんねん」
「馬鹿なんですよ、しょうがないんですよ」
皐月は口を尖らせると、視線をさまよわせる。
……?
そして、ゴミ箱で止まった。
「センパイ……あれ、なんなんですか?」
「………ゴミ箱」
「そうじゃなくて。あれ服ですよね」
「知らん」
「なんで捨ててあるんですか?」
「知らんって」
少し大声を出すと、皐月は悲しそうな瞳を俺にむけて、言うた。
「………愛にあげるやつじゃないんですか?」


