――――――――― 屋上の扉を開けようと、ドアノブに手をかけたら、声が聞こえてきて。 耳をすますと、愛ちゃんと爽の声やった。 なんか気になって、俺はそこに腰をおろした。 「んー、やっぱ外はきもちーね」 愛ちゃんのよく通る声。 「………だな」 爽のおちついた低めの声。 「……爽、さっきからなに考えてるの?ぼーっとして」 ん? 「あー……ちょっと、な」 さっきまで全然そんな感じやなかったけど。 「なに?」 「…………櫂が、さ」 俺?