美羽さんの足元にはペットボトル。
さっきの音はそれだ。
美羽さんが、一歩近づいてくる。
「………なんで、いるの?」
私に問いかけるけど、答えられない。
「爽も…なにしてるの…?」
美羽さんの強い視線に、爽が私から体を離す。
(…………行っちゃう……?)
とっさに私は爽の服のすそをひっぱってしまった。
それを見た美羽さんは、目の色をかえて
「爽にさわんないでッ!!」
って叫んで。
落ちたペットボトルを拾って、さらに、近づいてきた。
「……邪魔しないでって、言ったじゃん……ッ!!!」
美羽さんは、力をこめてペットボトルを
振り下ろした。
私の頭めがけて。


