俺様!何様?執事サマ!?





そんなお情けみたいな感情は、いいよ。




「そ……」

「愛」




耳に注がれる吐息に背筋がのびる。


いま、名前、呼んで…………







「……俺、お前のことすっげー傷つけた」





……………え?





「父親死なせて、そんで勝手に呼び寄せたくせに裏切って。いっぱい傷つけた」





さらに力が強まって、また距離が近くなる。







「…………だから、俺がお前を好きになる資格なんて少しもないんだけど」








顎をつかまれて、引き上げられて。










「だけど………ごめんな」












もっと、もっと、近くなって。