―――そして、放課後。
「何でこーゆーときだけ呼び出すんだよセンセーのばかっ」
私は帰りがけに先生に呼ばれて、遅くなってしまった。
櫂を待たせるといけないから、今は走っている。
あー、遠いなぁ執事科。
―――――――――――
や………
やっとついたーッ!!!!
只今、執事科2年S組の扉の前。
…………疲れた……。
扉に手をかけて、開く。
「櫂、おまた、せ………」
その瞬間、私の体は硬直した。
窓際の席に、ひとりの男のひと。
だけど、櫂じゃない。
あれは―――――
「………爽…?」
爽、だ。
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