え。 え。 うぇーーーッ!!? 寝ていたせいか、いつもより熱い爽の手が私の頭を撫でる。 ――寝ぼけてるんだ。 そのくせ、叩いてもびくともしない体。 私の肩に顔をうずめている。 「そ…爽…」 「んー………」 寝ぼけが覚める気配はなく、腕の力が強くなるだけ。 心臓が耐えられなくて、渾身の力で押し返すと、やっと解放された。 すると爽は、一瞬驚いた顔を見せたあと、 「………美羽……」 と、呟いた。