別荘についてすぐ、海行こうってなって。
でも水着がなくて、そう言ったら、櫂が「余ってるから好きなの選んでいい」って、たくさんのモデルを(もちろんKAIの)出してくれて。
私がピラピラとフリルのついている水色のがいいって言ったら、爽が
「……こっち。」
って、これ出してきて。
それが有無を言わせない口振りだったので、仕方ないから、着た。
なので、似合わないと言われても仕方がないのだけれど。
「これ、爽が選んだやろー」
櫂が、私の全身を眺めて言った。
「えっ」
何故わかる!!?
私の反応に、ニヤリと笑う櫂。
「爽、こーゆーの好きやもん。ムッツリなんやでぇー?」
わざと大声で、爽に聴こえるように言う。
すると、見守っていた爽が近づいてきて、櫂に言った。
「…とりあえず、死ね」
…………そのあと、頭にゲンコが落ちたのは、言うまでもなく。


