俺様!何様?執事サマ!?



『父親がいない』


その言葉に、事実に、体が震えた。



「子供の頃、病気で亡くなったようです。母親は忙しく、かまってもらえなかったみたいで」



その気持ちはよくわかる。

誰もいない家。

さみしくて、くるしい。



「金持ちだから、と遠巻きにみられて友達もできなかったらしく、長期の休みはいつも1人だったと」



寂しそうに見えたなら、多分それだからでしょうね、と爽が言う。


そうする爽の顔も、寂しそうで。





私は、ある決意をした。