「まあ……直球に言うと、俺のプライベートビーチ来んか?ってことなんやけど」
心臓を落ちつかせるため、ゆっくり深呼吸していたら、聞き慣れない単語が耳に入った。
プライベートビーチ。
………プライベートビーチ?
「えぇっ!!!?」
思わず立ち上がる。
「な…え、はいぃ…?」
櫂を指差して、固まった。
え、だって、お金持ちってことでしょ。
しかも朝比奈。
朝比奈櫂。
「……おい、朝比奈」
フリーズした私を見て、爽が櫂に説明をうながす。
「ああ、そうやなー」
櫂はにこにこ笑って、言った。
「俺の親、KAIってゆーブランドのデザイナーなんやけど。もしかして知っとる?」


