沙樹の馬鹿チン!!
なんでくれないの??
俺のこと嫌い??
莉樹が好きなの??
そりゃ莉樹ってかっこいいけどさぁ…。
兄妹じゃん?
だからさ、その「兄弟」ってのに甘えて沙樹から莉樹への愛情を見過ごしてたのかも。
そんなの嫌だぁ―――!!。




「沙樹のばかぁ――――!!」

「「うるさい」」
沙樹の口から今日初めて「うるさい」と出た。
凄い……ショック・・なんですけど………。



「沙樹の馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿ぁ――――!!!」
俺ってすげぇ幼稚。
何莉樹に嫉妬してんの??
ってずっと思ってるんだ。







「あぁーもーうっせぇなぁ」
そう言ってまた出現したイケメン。

「何睨んでんだよ」
と挑発的に莉樹も睨み返す。





「おらよ」
と莉樹が投げた物は俺の腹に乗っかった。
「あっ莉樹!!」
「コイツうるせぇんだもん」
何は言い返そうと起き上がるとゴロンと箱が俺の腹から転げ落ちた。



「これ…」
「あ~;;」
「…………チョコ…?」
沙樹はふぃっとそっぽ向く。
「返して!!」
「嫌」
沙樹から逃げながら箱を開けると…チョコ。

「あ、…甘い……」
「っ…///」
「美味いよ?何で隠してたんだよ…」
「だって失敗したし…爽汰って意外に苦いやつ好きじゃん…」
「でもこれ美味いよ?ありがとっ」

そう言って抱きつくと沙樹は赤面して黙り込んだ。
すげぇかわいいわ。やっぱ。