俺の見間違いか?嫌違う。


確か美沙は朝里の頭を押さえていた。



あり得ない。朝里をそこまで憎む理由は何?



俺は朝里を寝かしつけて、美沙の所に行った。



バスローブのまま、ワインを飲んでる美沙。



『美沙話しがあるんだ。美沙朝里の何が気にくわない?』



「浩輔は朝里が好きでしょ。


だから朝里の全てが許せない。」



『朝里は俺たちの子だろう?』



「違う朝里はあの女の子供。私の子なんかじゃない。」



何を言い出すんだ美沙。



『美沙朝里は俺たちの子ではないよ。


俺たちの子はあの時死んだんだよ。


だから朝里を俺たちの子として育て来たんじゃないか。


それを今さら。』



「浩輔は私と朝里どっちを取る?」



どっちを取るって?



「朝里はやっぱ孤児院に返す。


私浩輔と二人がいいの。


朝里なんかいらない。」



俺は呆れてものが言えなかった。



『美沙悪いけど離婚しよう。


俺は朝里と二人で暮らしていくよ。』



その時、美沙が持っていたワイングラスが、



俺目掛けて飛んで来た。