『下村医院長あなたは朝里の父親が誰か知っていますね。


美沙が朝里の父親を知って、美沙が朝里の存在を許せなかった。


美沙がこうなる事あなたは分かっていたんじゃないですか?


何故朝里の父親を知っていて、俺たちに朝里を引き取らせたのですか?』



下村医院長が顔を上げた。


「宮本さん僕は知らなかったんだよ。


須藤公美の母子手帳を見て始めて知った。


その母子手帳が出て来たのはつい最近なんだから。


見つけたのは看護師なんだが、彼女はよかれと思い、


真実を美沙ちゃんに話した。


でも美沙ちゃんは認めなかったよ。


話すべきではなかったと思った。


本当にすまなかったと思う。」



もう遅い。



全てを知ってしまった以上どうする事も出来ない。



『この事は美沙の父親は知っているんですか?」



「ああ、認めたよ。須藤公美が生んだ朝里は自分の子供だとね。」



そうこれが真実だった。



朝里の父親は美沙の父親。


つまり美沙と朝里は姉妹だったのだ。