「3日後に抜糸するから
そんときも付き合ってくれ
一人だと何かと不便だから」


「一人?」


「ああ」


朝倉が頷く


あたしは包帯の留め金をとると
包帯に触れた


「サンキュー」


中途半端に解けた包帯のまま
朝倉が買い物袋を漁った


買ったばかりの絆創膏を取り出すと
包帯を取った


痛々しい傷が
あたしの視界に入る


糸が赤い血の色に染まっている


「あ…わりい」


傷口側のこめかみを
あたしに向けていたのに
気がついた朝倉が


身体の向きを変えた


大きい絆創膏が
朝倉のこめかみと眉毛
そして揉み上げを隠した


「やべぇ、これって
剥がすとき、毛が抜けて
痛いじゃん!」


朝倉が貼り終わった絆創膏を
手鏡で確認した