「離してよ!」


あたしは目には
海と智世がキスしている姿が
映っていた


電柱が邪魔をして
全部が見えているわけじゃないけど


海と別れた朝倉は
とたんに無口になった


怖い顔したまま


暴れるあたしを力ずくで
歩かせていた