「―――あれ。目ぇ覚めたんやね」 ぼんやりしてたら、襖が開かれ、少しふくよかなおばさんが入ってきた。 「気分は?」 おばさんが近くまで寄ってきて話しかけてきたが、どうにも喉が張りついてて声が発せなかった。 「あぁ、喉、渇いてるんやね。おばさん気づかんと、堪忍ね。水分足りんと、話せないやんな〜」 ちょお待っとって、とおばさんはにこやかに笑いながら出ていった。