ある朝、メールが入っていた。
【今日の放課後、駅裏の駐車場に来て。謝りたい。】
   . . . .
仲のよかった智美からだった。
謝りたい?

なんで今?
新しいいじめでも思いついた?



半年以上もあたしを無視し続けた智美。


もまた何かされるのかな。
信じきれないよ。



その時、部屋のドアが開いた。
慌ててパジャマで腕の傷を隠す。お母さんだ。

「早く起きなさい。あんた最近ますます元気ないわね。大丈夫??」

顔を覗き込まれる。

つい下を向いてしまうが、頷いて納得させる。


「それから、昨日早退したらしいわね。莉紗子って子から電話あったわよ?」

…は?
「…莉紗子から?」

山上莉紗子。
いじめの先頭に立っている外づらばっかりいい奴。


「えぇ。『大丈夫ですか』って。心配してくれてるのよ。優しいわね。」


ぞっとした。吐き気がする。
毛布にうずまる。


ふざけてる。どいつもこいつも。

いい子ぶるのもたいがいにして。


アタシニカマワナイデ

「受験も遠くないんだから。しっかり勉強してね。」


それだけ言うと出て行った。
最近はそればっかりだ。

ダレモ ワカッテ クレナイ


独りはツラい。