その日の夜のことだった。




コンコン




明日の予習をしていた俺の部屋にノック音がした。



母さんも親父も俺に用があるときは一階から俺を呼ぶので少し不思議に思った。




｢開いてるよ、どうぞ｣




しかし、誰も入ってこない。


何だ、新手のイタズラか？



いやいや、家庭内でイタズラされるってどうよ。




俺は仕方なく、めんどくさかったけれども立ち上がり、部屋のドアを開けた。




｢開いてるって言ってんだろ｣




そう言って部屋のドアを開ける。



するとそこには意外な人物が立っていた。



いや、ほんとにありえなかった。




｢美波………？｣




俺のことが大嫌いな妹が立っていたのだ。