妹なんていらない

「他に何かふきこまれてないだろうな…?」



雨宮のことだ。


あることないこと………いや、ないことないこと言いまくっているに違いない。



「ふきこまれてないだろうな…?

先輩、何のことですか?」


「………ちなみに、雨宮は俺について他に何か言っていたか?」



すると千鶴はちょっと考えるような仕草をした。



そして、少し間をおいてつぶやく。



「先輩はなにやらいかがわしい本を机の引き出し、上から二番目、教科書のカバーをかけて隠しているとか」



「ぶほっ!!?」



思わず咳き込む。



「先輩は寝言で『雨宮…先にシャワー浴びてこいよ』と毎晩つぶやいているとか」



「見てない!!

そんな展開になる夢を俺は見たことがない!!!」



「先輩の部屋になくしたと思っていた雨宮先輩の下着が隠してあったとか」



「……………」



「あ、あれ?

どうかしましたか?」



「今日は新月かな…?」



決めた。

後ろからグサッといこう。