妹なんていらない

「先輩、先輩、せんぱーい♪」



「……………」



なんか、今日の千鶴は妙に俺に懐いているな…


なんだ、何かいいことでもあったのか?


それとも俺の好感度が上がるような素敵な出来事が………ないな、あるとしたら俺が侮蔑の眼差しで見られただけだ。


ちなみに、その視線に耐えられなくなった俺は、千鶴の手を引いて猛ダッシュで逃げた。




「やけに楽しそうだな…」



「えぇ、そりゃもう!

だって、先輩と二人きりですからね♪」



「……………」



やばい。


不覚にもドキッとしてしまった。



「というわけでクレープおごってください」



「つながらねぇ!!

それは前言ったお前の言葉と全く繋がりがない!!」




もちあげるだけもちあげといてクレープおごってくださいって………



なんか、おごってもらうために楽しそうにしてたみたいじゃねぇか。