「理由を言え、理由を。

それしだいでは出ていってやらんでもない」



「………言う必要なし!」



「じゃあ出ていってやんね」



俺がそう言うと、美波は恨めしそうに俺を睨んだ。


おお、こわ。


とって食われかねない感じだ。



そして、美波は観念したらしく、はあ、とため息をついた。




「わかったわよ、正直に話すわ」



「おお、話せ話せ」



「あんたと同じ空気を吸いたくない」



「正直にも程があるぞ!?」



「いっそ家出したら?」



「ああ!

お前の一言で猛烈にこの家を離れたくなったよ!!」



「じゃあ出ていけ」



「はっ!
しまった、誘導尋問か!?」




とまあ、最近増えてきた軽口を叩き合いつつ、美波は俺を玄関へと追いやった。



てか、俺まだパジャマ…