転校生の席ってやつはたいてい決まっている。



一番後ろの席のどれかってところだ。



それにより、雨宮は窓際の一番後ろとゆう席になった。





関係ないと言えば関係無いのだが…よく漫画やドラマで主人公のそばに転校生が座ったりするが、俺はあれに異議を唱えたい。



『えーと、〜〜の席は…お、……の隣が空いてるな』みたいな感じで担任教師がよく言うが、何故そこは空いているんだ。



しかも、担任の口振りからして準備してあったわけでもないのに何故机と椅子が一式あるんだ。



普通に考えたら危ないだろ、その席は。


幽霊的席だぞ、そこ。




そんなことを考えながら、俺は雨宮が隣を通り過ぎるのを横目で見た。




そのとき、俺の視線と雨宮の視線がぶつかった。




ぶつかった、というのはちょっと物騒だから、目があった、と補足しておく。



すると、雨宮はニコッと意味深な笑みを浮かべた。




美少女の微笑み。




普通の男なら胸躍らせる展開なのかもしれないが、何故か俺は、妙な違和感を感じた。