(未来少女ねぇ…)




漫画やアニメじゃあるまいし、そんなことをどう信じろというのだ。



そもそも自分は昔から根っからの現実主義者であり、こんな話題からは特に疎い。



そして、珍しい出来事を検証することと、信じることは別である。




「……………」




しかし、考えたところで答えは出なかった。



湊はとりあえず少女に話を聞くことにした。




「おーい、そこの放心中の自称未来少女〜。

とりあえず話を聞け〜」


「自称じゃありません………」




おお、放心状態でもそこには反応するんだな。




半ば感心しつつ、湊は言葉を続けた。




「とりあえず、その自称タイムマシンこと時計を貸してくれ。

ちょっといろいろ見てみたい」