あたしのヒーロー



涙で前が見えなくて


あたしは団地から少し離れた公園のベンチに座った。


こんな顔じゃ、家に入れないしね……



あ……

ここは


昔よく恭ちゃんと遊んだ場所。


あのブランコも

あの滑り台も…


全部、恭ちゃんと一緒に遊んだ想い出がいっぱいで。


恭ちゃん


恭ちゃん………



駄目だ。


なにもかも


恭ちゃんにたどり着く。